結論
Evernoteは、2026年4月時点では「無料で長く育てていくメモ置き場」として使うには、以前より気軽には使いにくい条件になっています。
無料版は50ノート・1ノートブック・同期デバイス1台までです。削除したつもりのノートも、ゴミ箱に残っている間は上限カウントに含まれます。Starterに上げても1000ノート・20ノートブックという上限があるため、「無料版が合わないなら安い有料プランへ」と考えるだけでは、判断しきれない部分があります。
判断の軸はシンプルです。ノート数が少なく、単発メモ中心なら無料版に残る余地はあります。ただし、すでにノートが多い人、今後も継続的に蓄積したい人、複数端末や整理を前提に使いたい人は、課金するか、他ツールと比べるかを早めに確認しておくと安心です。
この記事では、Evernote FreeとStarterの制限を軸に、どんな人ならまだ使いやすいか、どこで困りやすいか、Notion・Obsidian・OneNoteと比べて何を基準に判断すればよいかを整理します。

この記事が関係ある人
- 昔からEvernoteを無料で使っていて、最近の制限や警告が気になっている人
- Evernote Freeのまま続けるか、Starterに課金するか迷っている人
- 無料で使えるメモアプリを探していて、Evernoteも候補に入れている初心者
- Evernoteのノート数がすでに多く、今後も増えそうな人
- Notion、Obsidian、OneNoteのどれへ移るか比較したい人
- 無料のまま残れる条件と、残りにくい条件を整理したい人
要点整理
- Evernote Freeは50ノート・1ノートブック・同期デバイス1台までです。無料の常用メモアプリとして長く育てるより、少数のメモを保管・参照する使い方に向いています。
- 見落としやすいのは、ゴミ箱内ノートも上限カウントに含まれる点です。見た目上は整理したつもりでも、新規作成できない原因になる場合があります。
- Starterに上げても、1000ノート・20ノートブックの上限があります。ノートを長く蓄積する人には、安価な中間解決としては足りない場合があります。
- 比較の軸は「無料でどこまで伸ばせるか」だけでは足りません。テキスト中心か、ローカル志向か、Microsoft環境か、今後の蓄積量が多いかで結論が変わります。
- 「今すぐ乗り換えるべき」と一律に考えるより、「今のノート数」「今後の増え方」「複数端末利用の有無」で、残留・課金・移行を分けて考えると判断しやすくなります。
本題
今回の主題は、Evernoteの無料版とStarterプランが、2026年時点で初心者やライトユーザーの現実的な選択肢としてどこまで使いやすいかを整理することです。
ここで大切なのは、「無料版が使いにくくなった」という感想だけで終わらせないことです。無料枠の量、Starterの上限、旧仕様との違い、他ツールと比べたときの判断材料を分けて見ることで、読み手は自分が無料版に残る側なのか、課金を考える側なのか、移行を考える側なのかを判断しやすくなります。
まず、事実の核はかなり明確です。Evernote Freeは最大50ノート・1ノートブック・同期デバイス1台までです。さらに、削除してゴミ箱に入ったノートも、残っている間は50ノートのカウント対象になります。ここは、初心者が見落としやすい部分です。
「使わないノートを消したから空きが戻るはず」と考えやすいですが、ゴミ箱に残っている限り、上限の計算からは外れません。ノート数が50に近い人は、整理したつもりでも、新規作成できない原因が残っている場合があります。
この制限が気になりやすい理由は、単に数字が小さいからだけではありません。Evernoteはもともと、思いついたことを気軽に蓄積して、あとでまとめ直す使い方と相性がよいツールでした。ところが50ノート上限だと、「気軽に蓄積して後で整理する」よりも、「最初からかなり絞って書く」運用に近づきます。
旧Freeでは端末数制限が主な論点でしたが、今はノート数そのものに上限があります。昔の記事や以前の記憶だけで「無料でもそこそこ使える」と判断すると、実際の運用で困りやすい場合があります。使い方の前提が変わっていることは、先に知っておきたいポイントです。
次に見るべきなのは、無料版で上限を超えたときに何が起きるかです。50ノートを超過していても、データがすぐ消えるわけではなく、閲覧やエクスポートは可能とされています。ただし、新規作成はできなくなります。
この違いは大きいです。まだ救出や移行の余地はありますが、「書けない」状態になった時点で、日々のメモ運用は止まりやすくなります。初心者ほど、ここで初めて問題に気づくことがあります。Evernote Freeで気をつけたいのは、少しずつ不便になるというより、ある時点から新規作成ができなくなる形で表面化しやすい点です。
では、有料のStarterに上げれば解決するのでしょうか。ここも単純ではありません。Starterは月額14.99ドルで、1000ノート・20ノートブックという上限付きのプランです。
50ノートから一気に広がるので安心に見えますが、「どの読者にとって十分か」は分けて考える必要があります。1000ノートは、短期的なメモ運用ならかなり余裕があります。一方で、長年の保存庫として使う人には有限です。毎日複数ノートを作る人、資料・議事録・アイデア・保存メモを全部Evernoteに集める人には、いずれ次の上限が気になる可能性があります。
20ノートブック制限も、整理を細かく分けたい人には影響があります。ノート数上限ばかり注目されやすいですが、分類単位の上限も使い勝手を変える点として見落としやすいところです。
初心者が誤解しやすいのは、「無料版が合わないならStarterへ」とすぐ決めてしまうことです。Starterは「無制限に近い安心プラン」ではなく、「上限が大きくなった有料プラン」です。
課金を判断するには、金額だけでなく、自分のノートがどれくらい増えるかを見る必要があります。今50ノートで困っている人の中にも、今後の増え方が少ない人と、今後も増え続ける人がいます。前者ならStarterでしばらく落ち着く可能性がありますが、後者は早い段階で次の上限が気になりやすくなります。無料版に残れる人と、上限を先送りするだけになりやすい人は、ここで分かれます。
Evernoteにまだ残る価値がある人もいます。ノート数がかなり少なく、1つのノートブックでほぼ足りており、同期も実質1台で問題ない人です。また、過去ノートの参照が中心で、新規作成が少ない人も無料版に残る余地があります。Evernote Freeは「育てるメモ環境」としては使いにくくなっていますが、「最低限の保管・参照環境」としては、まだ成立する人がいます。
全員に移行を勧めるより、残れる条件を先に示したほうが、読者は自分に当てはめて判断しやすくなります。
一方で、無料版やStarterでは合いにくい人の条件も分かれやすいです。

1つ目は、すでにノート数が多い人です。50ノート制限はもちろん、Starterの1000ノートも将来的に上限として気になってくる可能性があります。
2つ目は、ノートブックを用途別に細かく分けたい人です。1ノートブックや20ノートブックという制限は、整理の自由度に影響しやすいところです。
3つ目は、複数端末で自然に使いたい人です。無料版の1台制限は、PCとスマホを行き来する一般的な使い方とは合わせにくい場合があります。
4つ目は、とりあえず何でも入れて、あとから整理したい人です。Evernoteがかつて強みにしていた使い方ほど、今の制限とは合いにくくなっています。
ここで比較が必要になります。比較対象として自然なのはNotion、Obsidian、OneNoteです。ただし、総合的な優劣の話にすると論点がぼやけます。必要なのは、「Evernoteの代わりに何を優先するか」という項目ごとの比較です。
Notionは、テキスト中心で構造化しながら整理したい人には有力な選択肢です。個人利用なら無料プランのブロック数は無制限とされており、Evernoteの50ノート制限と比べると、かなり余裕があります。
ただし、Notionにも別の制限があります。メンバーを追加すると1000ブロック制限が発動し、ゴミ箱を空にしても回復しないという仕様があります。また、無料プランには1ファイル5MBの上限もあります。EvernoteからNotionへ移るなら、「個人利用のテキスト中心では使いやすいが、チームでの無料運用や大きなファイル保存には別の制限がある」と理解したうえで判断したいところです。
Evernoteから移る判断は、「個人でテキスト中心に使い、柔軟な構造化を重視するか」によって決まりやすくなります。
Obsidianは、ローカル保存を重視する人に向いています。2025年2月以降はコアアプリの商用利用も無料になり、Bases追加で表やカード形式でも扱いやすくなったとされています。クラウドの制限より自分でデータを持ちたい人、長期蓄積で上限に縛られたくない人には候補になりやすいツールです。
ただし、初心者には同期の扱いが判断ポイントになります。公式Syncは有料で、Standardプランには5MB上限があります。つまり、Evernoteの無料制限から離れる代わりに、Obsidianでは同期設計を自分で選ぶ必要があります。「とにかく無料で保存量の上限を避けたい」「PC中心で使える」「ローカル保存でも抵抗がない」なら合いやすいですが、「設定を考えたくない」「最初から複数端末でつながっていてほしい」なら、別の候補も見ておきたいところです。
OneNoteは、Microsoft環境をよく使う人にとって検討しやすい選択肢です。OneNote自体は無料で使えますが、保存データはOneDriveの無料枠5GBを消費する前提になります。Evernoteのようなノート数上限ではなく、容量側の上限が先に気になりやすい形です。テキスト中心ならかなり余裕がありますが、画像や資料を多く貼るとOneDriveの容量が影響してきます。
また、Windows 10版OneNoteの終了や、アカウント種別による制限など、別方向の注意点もあります。「Microsoftを普段から使っている」「手書きや自由配置も含めて使いたい」なら候補に入りますが、「アカウント管理や将来の移行まで含めてシンプルにしたい」なら、事前に確認しておきたいところです。
こうして見ると、Evernoteの比較で大切なのは、どのツールが最強かではありません。Evernoteの問題は「無料上限が小さいこと」だけでなく、「継続利用の前提が変わったこと」にあります。そのため、移行先も無料枠の大きさだけで選ぶと、あとで困る場合があります。
Notionは構造化に強い一方で、共同利用やファイル上限には注意が必要です。Obsidianはローカル保存と長期蓄積に強い一方で、同期設計が必要です。OneNoteはMicrosoft環境になじみやすい一方で、容量やアカウント条件を確認しておきたいところがあります。「何を保存したいか」「どこで使うか」「どれだけ増えるか」によって、結論は変わります。
もう一点、Evernoteで見落としやすい注意点があります。無料プランで共有されたノートを受信できても、自分のノートブックへ移動・整理できないという制限があります。「見られるかどうか」と「自分の運用に組み込めるか」は別の話です。初心者は共有機能があると自由に扱えると感じやすいですが、無料運用では整理や再配置の自由度まで同じとは限りません。ノート数上限より目立ちにくいものの、共同利用や受信資料の整理で使っている人には、少しずつ影響しやすい制限です。
なお、不明として残る点もあります。50ノート超過状態で長期間放置した場合のアカウント凍結やデータ削除ルールの有無は、現時点では未確認とされています。ここは断定できません。現時点で確認できるのは、新規作成停止や閲覧・エクスポートの可否までであり、長期放置時の扱いまでは断定しないほうが安全です。未確認の最悪ケースを想像するより、確認済みの制限だけで判断できる状態を作ることが大切です。
総じて、このテーマは「Evernoteは使いにくくなった」で終わらせると、判断材料としては少し足りません。本当に価値が出るのは、無料版がまだ成立する人、Starterで落ち着きやすい人、他ツール比較が必要な人を分けることです。Evernote Freeはノート数も整理単位も端末数もかなり絞られており、Starterも無制限ではありません。だからこそ、「自分はどのタイプか」を先に決めてから、残留・課金・移行を判断することが大切です。
無料プランへの影響
無料プランへの影響は大きいです。単に使いにくくなるだけでなく、無料版での使い方そのものを見直す必要があります。
まず、50ノート上限があるため、Evernote Freeは「何でも気軽に保存していく無料メモ帳」としては使いにくい場面があります。テキストメモ、買い物メモ、議事録、Webクリップ、思いつき、資料メモを少しずつ積んでいくだけでも、長く使えば50ノートは見えてきます。1ノートブック制限もあるため、用途別に分けて整理する前提も取りにくくなります。仕事・私用・学習・保存メモを分けて運用したい人には、窮屈に感じやすいところです。
特に確認しておきたいのは、削除したノートがすぐ上限カウントから外れるわけではない点です。ゴミ箱に残っている限り上限カウントに含まれるため、無料ユーザーは「減らしたつもりでも減っていない」状態になりやすいです。無料のまま続けたいなら、ノートを増やしていく運用ではなく、少数のノートへ集約する運用に切り替える必要があります。たとえば1日1ノート方式ではなく、月ごとやテーマごとにまとめるなど、書き方の前提自体を変えた方が使いやすくなります。
一方で、無料プランの影響が比較的小さい人もいます。ノート数が少ない人、保存より参照が中心の人、1台運用で問題ない人、今後も大量に蓄積する予定がない人です。この場合は、無料版を「最低限の保管場所」として維持できる余地があります。
ただし、「今は少ないが今後も増える」なら話は変わります。無料版は余白が少ないため、増え始めたときに対応しにくくなります。無料で様子見したい人ほど、今後どれくらい増えそうかを早めに見ておくと安心です。
共同利用については、Evernote Freeでは主役にしにくい面があります。共有ノートの扱いに制限がある以上、受け取った情報を自分の整理体系へ組み込む使い方には合いにくい場合があります。無料のまま共同利用まで広げたいなら、Evernoteを起点にするより、Notionのゲスト運用や他の共有前提ツールを検討したほうが自然なケースもあります。
判断ポイント

個人利用で、ノート数がまだ少なく、1台中心で使っているなら、当面はEvernote Freeに残る余地があります。ただしこの場合も、「今後どれだけ増えるか」は確認しておきたいところです。今40ノート前後なら、無料で残れる期間はそれほど長くない可能性があります。
個人利用で、今後もノートを継続的に増やしたいなら、無料継続は使いにくくなりやすいです。Evernoteに課金するか、他ツールへ移るかを早めに比べておくと判断しやすくなります。特に、保存庫として長く育てたいなら、50ノート制限は相性が合いにくい条件です。
すでにノート数が多く、今後も蓄積が止まらないなら、Starterが中継点として十分かを先に考えておきたいところです。短中期の余裕にはなりますが、1000ノート上限があるため、長期保存庫として使う場合は、再び判断が必要になる可能性があります。ノート数の増え方が早い人は、Starterを「完全な解決」ではなく「当面の余裕」と見るほうが現実的です。
テキスト中心で、構造化しながら整理したいなら、Notionが比較候補として有力です。ただし、個人利用中心なら使いやすい一方、チームでの無料運用や大きなファイル保存には別の制限があります。Evernoteから移る理由が「無料で長く書きたい」のか、「ファイルも含めて何でも置きたい」のかで、判断は変わります。
ローカル保存を重視し、将来的な蓄積量の上限を気にしたくないなら、Obsidianも比較候補に入れやすいです。ただし、同期をどうするかは別問題になります。設定や運用を自分で考えられるなら合いやすいですが、クラウドの手軽さを最優先する人には、最初に少しハードルがあります。
Microsoft環境が中心で、OneDrive運用に抵抗がないなら、OneNoteも候補になります。ただし、Evernoteのようなノート数上限ではなく、容量側の制約を見る必要があります。画像やPDFが多いなら、単に無料かどうかだけでは判断しきれません。
「今すぐ乗り換えるべき」と一律に考える必要はありません。ただし、「無料で何でも保存できるEvernote」という前提のまま残るのは注意が必要です。残る場合でも、少数ノート運用に切り替えられるか、Starterで落ち着ける増加量か、他ツールのほうが自然かを条件ごとに考えると判断しやすくなります。
まとめ
Evernoteの無料運用は、2026年時点では以前と前提が変わっています。無料版は50ノート・1ノートブック・1台同期までです。ゴミ箱内ノートも上限に含まれます。Starterに上げても1000ノート・20ノートブックの上限があるため、昔の感覚で「とりあえず残す」「困ったら安い有料へ」と考えるだけでは、判断しにくい部分があります。
大切なのは、Evernoteが良いか悪いかを一言で決めることではありません。ノート数が少なく参照中心なら、無料版に残る余地はあります。継続して蓄積したいなら、課金するか、移行先を比べる必要が出てきます。比較先も、Notionは構造化、Obsidianはローカル蓄積、OneNoteはMicrosoft環境との相性という違いがあります。
初心者が最初に見ておきたいのは、「今のノート数」「今後の増え方」「複数端末利用」「保存したい内容の重さ」の4点です。この4つを見ると、自分が無料継続向きか、Starter向きか、他ツール比較向きかを判断しやすくなります。
